序章
我々の文明の歴史は浅く、古代種(セトラ)の繁栄におよばない。
。
かつて海底にあったと思われる古い都や、密林に残された遺跡を調査すると、彼らが自然と共存しながら魔洸による高度な魔法文明を発展させていたことがわかる。
セトラは我々人類と 種としてどこが異なるのだろうか。
1,セフィロスの会話記録
以下の会話は5年前の惨劇当時、セフィロスが部下に語った会話の記録である。
「セトラは旅をする民族。旅をして星を聞き、そしてまた旅・・・。」
「つらくきびしい旅の果てに約束の地を知り、至上の幸福を見つける」
「だが、旅を嫌う物たちが現れた。その者は旅することをやめ、家を持ち、安楽な生活を望んだ。」
「セトラと星が生み出したものをうばい、何もかえそうとしない。」
「昔、この星を災害が襲った。」
「お前達の祖先は逃げ回り・・・隠れたおかげで生き延びた。星の危機はセトラの犠牲で回避された。」
彼は自身をセトラであると結論づけたが、それは誤っていた。だが、他の点では事実に限りなく近づいている。
古代種は定住せず、自然と共存することを選んだ。生物を育て、土地を豊かにするために旅を続けた。海洋にも
進出し、北方には海底都市の遺跡が残存している。
サンプル=エアリスは不毛の土地に花を育てることができた。彼女の能力は祖先からの遺物である。彼らは我々の
未知なる能力で土地に命を与えることができた。
古代種の旅は死の瞬間まで続く。彼らにとって死は至上の幸福であった。なぜなら、彼らは死が消滅ではないことを知っていたからである。我々は現在、その生命の流れをライフ=ストリームと呼んでいる。
だが、その古代種の中から”旅をきらうもの”すなわち、我々現人類があらわれた。土地の豊かな恵みを搾取し、定住する者たちである。
そして、”災害”がこの星を襲った。この”災害”は、おそらくノルズポルに飛来したJENOVAそのものであろうと推測されるが、文献は散逸し、確証はできない。しかし、セトラの文明が滅び、彼らに変わって我々が繁栄したのはこの”災害”から以後である。
2,古代種
では、古代種と現代の人間とはどこがちがうのだろう。

サンプル=イファルナは”星の声”と称するある種の感応力を持っていた。これは、彼女が持つ精神エネルギーの総量が高いことと関連する。
サンプル=エアリス=ゲインズブールの精神値はレベル6で32という測定値を出した。これは人間が同レベル平均で20という数値に比べ、有為に高い。同レベルでサンプル=イファルナの精神値は38。娘との相違は18パーセントに値する。
精神に比べ、体力、力の数値は数値は人間とさほど大差ない。
彼女は人間との間に子孫を残している。人との交配が可能であることは種として非常に近縁であることを示唆している。
3,人間
以上の事実から、何がわかるのだろうか。
もう一度セフィロスの言葉にたちかえろう。
「だが、旅を嫌う物たちが現れた。その者は旅することをやめ、家を持ち、安楽な生活を望んだ。」
これは”我々”のことをさしているのではないだろうか?
祈ることを忘れ、星と対話する能力を失ったセトラが人間だと、彼の言葉jは告げている。
これは、イファルナがガストとの間に子をなすことができたことと矛盾しない。
我々はセトラが起源なのだ。
|