名前の持つ意味

 「セフィロス」はギリシア神話の西風の神と同名。嫉妬ぶかく人間に害をもたらす神の名前と同一である。 クラウドが「雲」なので、「雲を吹き散らす西風」という解釈も妥当だろう。

しかし、真の由来はSHEPIROTHー「神性の流出」である。元はヘブライ語で「神性の放射」を意味するSEPHIRAH(セフィラー)という単語で、SHEPIROTH(セフィロートと発音)は複数形。(英語のTHEOLOGY(「神学」の語源にあたる。)

17世紀にユダヤ教の宇宙観を”生命の木”(セフィロートの木」)という図形によって示し、これを理論的根拠とする魔術(カバラ)が盛んになった。
”生命の木”は「精神界の三次元的イメージの実態を図形的に表現した」もので、それぞれの円が旧約聖書の大天使(ARCHANGELS)に対応している。10の円のひとつひとつがSEPHIROTHと呼ばれるもの。宴は神または天使の名前と惑星の名前が対応させてあり、のちに占星術に影響を及ぼす。

ものすごくおおざっぱな説明になるが、カバラの思想はこのセフィロートの木について次のように語っている。

「人間はマルクト(王国)という円に対応した低次の存在だが、修行によってケテル(王冠)、人間としての進歩の頂上に達することができる。」

「神の領域に達するための階段」というところだろうか。
セフィロスという名は、人から天使を得て神にいたる存在を象徴していると言える。

また、SEFIROTHというつづりはSERAPHIM(セラフィム)と類似していることにも注目すべきだ。セラフィムは10階級ある天使の位の最上位で、6枚の羽を持つ。通常は光り輝く姿だが、サタンは墜天したために物質化し、浅黒い皮膚と黒い翼の姿に変わったという。

 

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